カンガルーケアとは
(出産用語)
カンガルーケアとは?
カンガルーは赤ちゃんをお腹の袋に入れて育てますよね。
出産直後の新生児を、ママが胸の間に包み込むように抱っこする、そんな赤ちゃんとママの肌が直接触れ合う姿がカンガルーを連想させることから
カンガルーケアと言われるようになったそうです。
母親と生まれたばかりの赤ちゃんが、裸の皮膚と皮膚を接触させ、健全な心身の発達を促そうという保育の方法です。
カンガルーケアの始まり
カンガルーケアは、1979年コロンビアのボゴタで始まったと言われています。
低出生体重児を収容する保育器が足りず、お母さんの体温で赤ちゃんを保温してもらおうと、素肌に抱っこしてもらったのが始まりだったとか。
すると赤ちゃんの体温保持はもちろんのこと、低出生体重児の生存率も改善しました。
その上、ママと赤ちゃんとの愛情形成に役立ち、お母さんの育児放棄も減少したのです。
カンガルーケアは、このように新生児集中治療室(NICU: neonatal intensive care unit)の代替法として発展途上国から始まりました。
一方、先進国では、母子心理発達の面から取り入れ始められるようになったそうです。
当初、先進国でカンガルーケアは賛否両論でした。
しかしカンガルーケアによる死亡率の増加はなく、しかも養育遺棄が減少することは確かだったため、ヨーロッパや北欧諸国のNICU(新生児集中治療施設)でカンガルーケアは注目され始めたのです。
今では低出生体重児の保育にカンガルーケアが役立つ事が解明され、生理学的な意味と共に、心理学的な効果の高さから世界に広がっています。
カンガルーケアの効果
- 体温維持と呼吸・循環系の安定
- 母親と赤ちゃんとの肌と肌の接触は、赤ちゃんの呼吸や循環を子宮外に早く適応させ、低体温・低血糖を予防します。呼吸も規則的になり安定して、赤ちゃんの眠りが深くなり、起きているときも穏やかになります。
- 免疫力を高める
- 赤ちゃんの腸には母親の正常細菌叢が定着することで免疫力を強め、感染を予防します。
- 母乳保育の促進
- WHOの「母乳育児を成功させるための10カ条」で「分娩後30分以内に赤ちゃんに母乳をあげられるようにしましょう」とあります。
初回授乳を阻害するような体温低下を防ぎ、母乳育児へのスムーズな移行を促進します。
- 母子の関係がより深まる
- 出生直後の赤ちゃんは、分娩時のストレスにより「カテコラミン」というホルモンが血中に増加し、1~2時間ほど覚醒した状態が続くそうです。
この時期は、母親も分娩後の開放感と、赤ちゃんを出産したという安堵感に包まれます。
このようなタイミングに、母親と赤ちゃんが肌と肌とを触れ合い、密接な接触をする事は母子の絆を深めると考えられています。
育児に自信を持ち、楽しむ余裕が生まれことが期待できます。
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